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羊水の海から〜

From the Ocean Uterus















現在は「デジタルグローカル」時代と表すことができる。
デジタル技術の普遍化・世界と連動するグローバル化・それらとつながった
ローカルな日常生活などは、互いに交差しながら瞬時に連動していく。
これらの要素が創りだす時代の「風景」とは何か、
これが今回の滝みつるの作品「羊水の海から~」のテーマである。
(畑祥雄:写真家・関西学院大学教授 個展解説より)

羊水の海から: あなたが/生まれてきたとき/どこか猿に似ていた/
口をあけて/食べものを求めていた/最初にやってきたのは/粉ミルクかもね/
排泄はほしいままだった
あるとき胸に/鉄棒が刺さった/なぜ放火したのだ?/赤ん坊が/板の間に投げられた/
首をくくる人/3万人/ミサイル/イラク/叫び/わめき/一瞬の空よ!光よ!
ぼくらが/たどり着いたのは/どこなのだ?
あなたの/激しい産声が/聞こえてくる/誰もが/羊水の海から/やってきた
(文:滝みつる 個展会場に掲出)